ADL維持等加算は、平成30年度の介護報酬改定により創設された加算であり、以下に掲げる要件を満たすことを市長に届け出た指定地域密着型通所介護事業所が利用者に対してサービスを提供することにより、以下のとおり算定することができます(都道府県指定の通所介護事業所は届出先は指定を行った都道府県となります)。
算定要件 | | 加算(1) | 加算(2) |
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1 | - 以下の要件をいずれも満たす利用者(以下「適合利用者という。)の総数が20名以上であること。
- 利用期間(以下「評価対象利用期間」という。)が連続して6ヶ月以上あること(※1)。
- 評価対象利用期間において、利用者のサービス利用実績が以下の状態であること(※2)。
5時間以上の地域密着型通所介護費の算定回数>5時間未満の地域密着型通所介護費の算定回数 (※1)毎月1度以上利用していること。また、評価対象利用期間は、評価対象期間の一部であることを想定。つまり、その最初の月から最後の月まで、評価対象期間に含まれていることが必要。(※2)以下の者もADL維持等加算を算定可能。 5時間以上の地域密着型通所介護費の算定回数≦5時間未満の地域密着型通所介護費の算定回数
| 要 | 要 |
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2 | - 評価対象利用期間の初月(※)において、以下の要件を満たすこと。
要介護3、要介護4、要介護5である者÷適合利用者の総数≧15% ※複数の評価対象利用期間の初月があるときは、複数の評価対象利用期間の初月のうち最も早い月とする(以下「評価対象利用開始月」という)。
| 要 | 要 |
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3 | - 評価対象利用開始月において、以下の要件を満たすこと。
初回の要介護認定又は要支援認定(※)があった月から起算して12ヶ月以内である者÷適合利用者の総数≦15% ※要件1の「利用者」に要支援者を含むとの意味ではなく、初回の要支援認定の後、評価対象利用開始月までの間に要介護認定を受ける場合を想定したもの。
| 要 | 要 |
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4 | - ADLを評価し、その評価に基づく値(以下「ADL値」という。)を測定し、厚生労働省に当該測定が提出されている者(以下「提出者」という。)÷適合利用者の総数≧90%
- 評価対象利用開始月と、当該月から起算して6ヶ月目に、事業所の機能訓練指導員がADL値を測定し、その結果がそれぞれの月に報告(※1)されていること。
- ADLの評価はBarthel Index(※2)を用いて行うこと。
(※1)サービス本体報酬の介護給付費明細書の給付費明細欄の摘要欄に記載することで行う。 (※2)ADLの評価にあたり、食事、車いすからベッドへの移動、整容、トイレ動作、入浴、歩行、階段昇降、着替え、排便コントロール、排尿コントロールの計10項目を5点刻みで点数化し、その合計点を100点満点として評価するもの。
| 要 | 要 |
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5 | - 提出者のうち、ADL利得(※1)が上位85%(※2)の者について、以下の区分ごとに定める値を合計して得た値≧0
- ADL利得が0より大きい利用者:+1
- ADL利得が0の利用者:0
- ADL利得が0未満の利用者:-1
(※1)BI利得=事後BI-事前BI 事前BI:最初のBarthel Index 事後BI:6ヶ月目のBarthel Index (※2)端数切り上げ
| 要 | 要 |
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6 | - 上記1~5の要件を満たす事業所において評価期間の終了後(算定日が属する月)に、利用者についてBarthel Indexを測定、報告(※)すること。
※ADL維持等加算(2)の介護給付費明細書の給付費明細欄の摘要欄に記載することにより行う。なお、当該報告は、当該報告の日の属する年の1月から12月までが評価対象期間となる際に、上記4によって求められるADL値の報告を兼ねるものとする。
| 不要 | 要 |
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事業者による届出(平成31年度以降算定分から掲載しています。)項目 | 期限 | 必要書類 |
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平成31年度以降算定 | 算定しようとする年度の初日の属する年の前年の12月15日まで(※) | - 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書
- 介護給付費算定に係る体制等状況一覧表(「ADL維持等加算(申出)の有無」)
※届出を行った翌年度以降に再度算定を希望する場合にその旨の届出は不要。届出を行った翌年度以降に算定を希望しなくなった場合にはその旨の届出が必要。
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算定しようとする年度の初日の属する年の3月15日まで | - 介護給付費算定に係る体制等に関する届出書
- 介護給付費算定に係る体制等状況一覧表(「ADL維持等加算」)
- ADL維持等加算に係る届出書(様式中1~4、5(3)~(5)の内容に限る。5(1)と(2)は国保連合会からデータ提供されるため。)
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平成31年度以降算定の場合における事務フロー(概要)
- 算定を希望する事業所は、ADL維持等加算(申出)の有無を「あり」とする届出をする。
- 申出が「あり」とされた事業所について、国保連合会が上記算定要件表における要件1、2について、給付実績より適合の可否を判定する。
- 当該判定結果(適合の可否)は各年2月下旬に各自治体に送付される。
- 指定権者は、上記により適合可であるとされた事業所について、算定しようとする年度の初日の属する年の3月15日までに提出された届出の内容を確認し、算定の可否を決定し、その旨を事業所に通知する。
- 指定権者は、ADL維持等加算の対象事業所情報を公表して、居宅介護支援事業所、住民などに周知する。
※平成31年度以降に算定する場合にあって、算定する年度の初日の属する年の前年の1月から12月までの間に、算定要件をすべて満たすものとして市長に届け出ている場合には、届出の日から同年12月までの期間を評価対象期間とします。従って、平成32年度(2020年度)からADL維持等加算を算定する場合は、評価対象利用開始月から起算して6ヶ月を確保するためには、平成31年(2019年)7月までに申出を行う必要があります。
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