大統寺=だいとうじ(横町)
横町にある曹洞宗大統寺(山号は龍峰山)は、天正13年(1585年)3月15日創建で、龍ケ崎城主・土岐胤倫が叔父の天岩梵宿和尚(下総国香取郡土室村祥鳳院の住職)を招いて開山しました。
そのときに根町台にあった大運寺を現在の場所に移し、さらに当時あった大聖院・天真院の2つの寺を合併して、寺名を大統寺としました。
このときに宗派も臨済宗から曹洞宗にあらためられています。
改装当時は立派な七堂伽藍が建ち並び、境内は多くの大樹に囲まれ、四季を通してその荘厳さを誇っていたといいます。
本尊は釈迦牟尼仏で、不動堂と道了尊を安置した小堂(小田原西乗寺の分身)があります。
本堂は寛文年間(1661~1673年)と文化年間(1804~1818年)に再建されています。
本堂の前には、マキ科の常緑高木で温帯植物の竹柏(なぎ)が植えられています。
関東地方でこのように大木に成長したのは珍しいことで、市指定天然記念物となっています。
境内には土岐氏の墓地があります。
龍ケ崎城主の胤倫は龍ケ崎落城後に朗客となりましたが、のちにまた家臣・諸岡筑後守と龍ケ崎に戻り、龍ケ崎で一生を終えました。
ここには胤倫の墓もあり、「大統寺殿統厳正公庵主」の法名で眠っています(慶長4年3月28日逝去)。
また、大統寺には俳人・杉野翠兄の墓もあります。
杉野水兄の家は代々「伊勢屋」と号し、その宅地は現在のNTT竜ケ崎ビル(上町)のある所でした。
大統寺過去帳などを見ると、相当裕福な暮らしをしていたことが伺えます。
当時の龍ケ崎では、翠兄を中心にかなりの同志がいたようです。
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