11月17日(日曜日)に、「龍ケ崎市総合防災訓練2024 IN 長山地区」を実施しました。
今回の総合防災訓練は地震想定とし、市の災害対応力強化を目的に市と、地震発生時の初動対応として重要な「安否確認訓練」を精力的に行っている長山地域コミュニティ協議会とがタッグを組み、多くの長山地区住民に参加いただき、「長山地区防災計画」の実証を兼ねた訓練を行いました。
日時
令和6年11月17日(日曜日)
午前8時から正午まで
会場
- 市役所附属棟1階会議室(龍ケ崎市3710)
- 長山小学校(龍ケ崎市長山5丁目7番地1)
- 長山コミュニティセンター(龍ケ崎市長山3丁目13番地1)
- 長山第一児童公園(龍ケ崎市長山3丁目4番地1)
- 長山第二児童公園(龍ケ崎市長山6丁目3番地1)
- 長山第三児童公園(龍ケ崎市長山4丁目2番地11)
防災訓練の内容
市災害対策本部設置・情報伝達訓練(午前8時から10時まで)
午前8時に茨城県南西部を震源とする震度6強の地震が発生したと想定し、発生後に市役所附属棟に災害対策本部を設置。
地震後の状況確認や対応策を話し合う「災害対策本部会議」を開催し、本部長(市長)を初め、市の本部職員や防災関係機関が集まり、情報の共有を行いました。
会議終了後には、訓練シナリオに沿って初動対応マニュアルに基づく各班の初動対応を展開するとともに、長山地区からの被害・被災状況の情報収集に基づいた災害対応を実施しました。
安否確認訓練・一時避難場所展開等訓練(午前8時から9時まで)
長山地区住民の方は、防災行政無線からの地震発生放送を合図に、長山地区の各自主防災組織で住民の安否確認訓練を実施。
また、各自主防災組織で一時避難場所を設置し、自宅での避難が不可能な方の避難や各地区における被害・被災状況の情報収集等を行う訓練を実施しました。
長山地区災害対策本部設置・情報伝達訓練(午前8時から10時まで)
地震発生後、長山地域コミュニティ協議会は「長山地区防災計画」に基づき、「長山地区災害対策本部」を長山コミュニティセンターに設置。
長山地区の各自主防災組織からの安否確認情報や被害・被災情報を収集し、現地に派遣されている地区活動拠点指定職員(市職員)との協力のもと、市災害対策本部へ情報提供を行い、必要な災害対応訓練を行いました。
- 地区活動拠点指定職員
執務時間外において龍ケ崎市内に震度5強以上の地震が発生した際に、地区活動拠点(市内各コミュニティセンター)を開設し、施設管理者、地域との協働により地震災害発生初動期の対応を行う職員をいう。
現地災害対応訓練(午前8時から10時まで)
地震発生後、長山地区災害対策本部や住民からの通報により、長山地内で建物火災が2件、要救助者の救助要請が1件の他、電柱倒壊および倒木による道路封鎖情報等が入り、現地に消防署、市消防団、東京電力パワーグリッド株式会社や龍ケ崎市建設業組合を派遣し、災害対応を展開。
その後、火災現場として設定した会場では、かけつけた消防署及び消防団が連携して公園内の防火水槽から実際に消火するまでの様子を展示した後、初期消火訓練として水消火器の使用方法を住民の方に体験してもらいました。
また、救助現場として設定した会場では、消防署の高度救助隊及び消防団がかけつけ、要救助者の救助方法を展示した後、住民の方に大型バールを使用した救助や物干し竿と毛布を使用した簡易担架づくりを体験してもらいました。
消防署による放水の様子
救助体験の様子
水消火器による消火体験
避難所設営訓練・災害ボランティアセンター受付訓練(午前10時から11時50分まで)
被災後に自宅では避難生活ができない住民の方のための指定避難所を長山小学校に開設。
受付の流れや避難所で生活する際に市が備蓄している「段ボールベッド」「パーテーションテント(2種類)」の組立て手順や配置を行い、避難所設営を体験してもらいました。
設置後には、実際の避難スペースをレイアウトし、避難所環境を体感してもらい、避難所生活を行う中で自分で準備する物などのイメージを行ってもらいました。
パーテーションテント作成
段ボールベッド作成
避難スペースレイアウト
各種防災資機材展開等訓練(午前10時から11時50分まで)
災害時に市や防災関係機関が供給することとなる防災資機材を展開したり、火災時を体感する煙体験や水消火器体験についてご参加いただいた住民の方に体験してもらいました。
防災資機材展開等訓練一覧
- マンホールトイレ展開訓練(龍ケ崎市)
- 給水訓練(龍ケ崎市・茨城県南水道企業団)
- ペットの避難スペース展示訓練(動物支援ナース茨城県支部)
- 陸上自衛隊救助資機材等展示訓練(陸上自衛隊武器学校)
- 給電訓練(龍ケ崎市・茨城日産自動車株式会社/茨城日産自動車株式会社竜ヶ崎店)
マンホールトイレ
給水車からの給水体験
ペットとの避難について
陸上自衛隊資機材展示
電気自動車からの給電
高度救助隊救助訓練(午前11時50分から正午)
訓練の締めくくりは、龍ケ崎消防署「高度救助隊」による倒壊建物からの要救助者を救出する様子を展示。
救助の様子を間近で見学し、緊迫感のある救出劇が繰り広げられました。
また、救助後に倒壊建物から火災が発生したことを受け、消防署では他の火災現場に出動しており対応できないことを想定し、龍ケ崎市消防団が現場に駆けつけ消火を実施。
災害時における消防団の協力・連携がいかに重要かを紹介しました。
倒壊建物への突入
要救助者を救助
消防団による消火
閉会式
今回の訓練の共催でもある長山地域コミュニティ協議会長から講評をいただき、長山地区防災計画の実証ができた点や課題として浮かび上がった点を今後改善に向けた話し合いにしていきたいと話されていました。
また、萩原市長からの講評では令和6年1月に発生した能登半島地震の話から自助・共助の重要性や自分自身の防災意識を高める必要性など話されていました。
協議会長の講評
市長の講評
おわりに
市では、これまでの総合防災訓練(防災フェア)で行っていたイベント型の訓練ではなく、地区ごと(小学校区単位)に土地柄や性質に依った災害を想定し訓練を実施することで、より住民の方の防災意識が高まると考え、令和4年度から実施方法を変更しました。
今後もこのような形で総合防災訓練を実施し、多くの地区住民の方に参加していただき、実際に体験してもらう中で防災意識の向上が図られるよう努めてまりますので、その際にはご協力をよろしくお願いします。