貝原塚八坂神社=かいはらづかやさかじんじゃ(貝原塚町)
創建は康平年間(1057~1068年)とされています。
「その昔、源頼義が陸奥を平定し、帰還の途中にこの地を通過すると、たまたま疫病が流行して村人が苦しんでいたため、それを憐れみ、山城国愛宕郡八坂大神の御神徳を教え、御分霊を奉斎(神仏を謹んで祀ること)したところ、たちまち病災を消除した」という伝説があります。
また、寛永年間(1624~1643年)のころから、その年の五穀豊穣と悪病退散、天下太平を貝原塚村の鎮守・八坂神社に祈願する「花見おごど」(花見祭礼・起士祭礼)が、旧暦4月15日に行われるようになりました。
その後、この祭礼が農耕仕事の「おごど始め」の行事となり、集落ぐるみで休みを取って、若い衆は夜の更けるのも忘れて笛や太鼓を鳴らし、踊り続けたといいます。
これが現在に受け継がれて「おごど囃子」として、しゃんぎり・安波・大杉・矢車・神田・馬鹿の六囃子と、八幡山歌・鎌倉のだくれ踊りなどの伝統を伝えています。
上町八坂神社の祇園祭で行われる「撞舞」のお囃子も、おごど囃子保存会の皆さんによって奉られています。