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茨城南部における地震危険度

更新日:2018年3月1日

地震は断層によって生じます.断層とは岩盤がある面を境にしてずれる現象です。
地殻中にひずみが蓄積されて岩盤の強度を超えると断層破壊が生じて、ひずみのエネルギーが地震波として放出されるのです。
地殻中にひずみを蓄積させる主力はプレートの運動です。
プレートとは地球表面を厚さ100kmほどで覆う岩板で、十数枚ほど存在します。
これらがお互いに押し合ったりずれ合ったりする境界で大きなひずみが生じて強い地震が頻発します。


関東地方の地下には、大陸のプレートの下に東から太平洋プレートが沈み込み、さらに南方からフィリピン海プレートが太平洋プレートの上に潜り込んでいて、世界でも有数な地震頻発地帯になっています。
太平洋プレートが沈み込むところが日本海溝、フィリピン海プレートが沈み込むところが相模トラフ・南海トラフで、これらはいわば巨大活断層です。


茨城南部に影響を与える地震には、(1)関東平野南部の地下で起こる直下型地震、(2)日本海溝の陸側の鹿島灘・福島沖で起こるプレート境界地震、(3)相模トラフで起こるプレート境界地震があります(図5)。
なお、この地域には活断層の存在は認められていません。
epicenter.jpg
最も頻繁に起こっているのが(1)です。
これは主として、フィリピン海プレートと太平洋プレートとが接触している付近で起こっています。
接触面は地下50~70kmぐらいのところにあるので、震源の深さもそれくらいです(図6)。
マグニチュード(M)は一般に5以下、せいぜい6クラスであり、震源がかなり深いため、地表での震度は5強までです。
ただし震源が浅いと、1855年安政江戸地震(M6.9、死者4,700)のように局地的に大きな被害が生ずる可能性はあります。
1921年のM7.0の地震は龍ケ崎地震と名づけられていますが、実際の震央は阿見付近で深さは60kmでした。
このMは被害の分布範囲などから推定したもので、実際はこれより0.5ほど小さいとしたほうが良いようです。

plate.jpg
一般に、震度5強以上の強震域は震源断層からの距離がM7で30km程度、M8で100km程度です。
震度5強では建物倒壊などの被害はわずかです。
なお、1998年から震度は密に配置した震度計により決められることになり、震度5強以上など強い地震の回数がそれ以前に比べ数倍にも増加しています。


(2)は日本海溝での沈み込みによる地震で、ここはM8クラスの巨大地震が起こる場所ですが、これまでのところ最大のMは7.5です。
震源からの距離は100km以上になるので、茨城南部での震度は5を超えることはないでしょう。
同じ日本海溝沿いでも宮城・三陸沖ではM8の地震がたびたび発生しています。
地震波は日本海溝に沿って南に伝わりやすいので、三陸~福島沖の地震でも茨城南部における震動はかなり強くなりますが、被害をもたらすほどにはなりません。


(3)は相模湾~房総南方沖で起こるM8の地震で、1923年関東地震、1703年元禄地震はこれです。
相模湾域では85年前の関東地震によってひずみが解消されているので、ここ100~200年ぐらいは大きな地震は起こらないと考えられています。
関東地震のときの茨城南部における被害はわずかで、龍ケ崎では被害規模から震度5強と推定されます。
しかし関東平野の基盤が深い埼玉東部低地では、茨城南部よりも遠いところにおいても大きな被害が生じました。
たとえば震央から90km離れた幸手では住家全壊率が30%近くで、震度6強以上の揺れでした。


海溝型の地震や内陸活断層の活動による地震の発生確率と、それらが起こった場合のそれぞれの地点における震度をマグニチュード・震源距離・地盤条件などから求めて、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率の分布図が日本全域について作成されています(図7)。
茨城南部ではこの確率は15%程度になっています。
ただし、南関東におけるM7クラスの地震の頻度とその影響域をやや大きめにとっているように見受けられます。

hazardmap.jpg

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