種別
歴史資料
指定年月日
令和7年1月22日
所在地
龍ケ崎市歴史民俗資料館(龍ケ崎市馴馬町2488番地)
管理者
星宮神社
概要
この絵馬は、若柴宿の繁栄ぶりをうかがうことのできるものとして、同宿の鎮守である星宮神社に奉納されていたもので、大きさが縦120センチメートル、横150センチメートルあり、通常の絵馬と比較してきわめて大きく、いわゆる大絵馬と呼ばれるものである。
奉納された後、風雨にさらされていたためか、表面の状態は必ずしも良好ではなく、そこに記された文字や絵もすべてを読み取ることはできない。
しかし、絵馬の中央部に記された、かろうじて判読が可能である「安永 丙申年四月吉日」という日付は、この絵馬が奉納された年月を示しているものである。
安永という年号で十干と十二支が「丙申」になるのは安永5年(1776年)のみであることから、この年に奉納されたものであると推察される。
また、「大願成就」という文言からは、この絵馬が若柴宿の人びとにとって重要な事柄が成就した際に奉納されたものであることがわかる。
絵馬の内容については、絵が消えかかっている部分もあり、製作当初の状態を味わうことはできないものの、全体の構図として、上部では、道に面した建物の地点を描いていることから、水戸街道を往来する人や馬を描いているものと思われる。
下部では、荷を積んでいる多くの馬や人びとが描かれており、人馬が頻繁に往来していたであろう18世紀後半の若柴宿の繁栄をうかがわせる貴重な資料である。

